さて、今回は後者の質問である、バックテストからのどの程度乖離するようになったらルールを見直すべきか、ということを考えていきたい。

 

まず、結論から言うと、答えはない。答えがないということははっきりと理解したうえで、以下の話を聞いてほしい。

 

例えば、俺のファンドでは、あるPM(ポートフォリオマネージャー)が、トレード戦略のひとつに、イベントドリブンを用いている。

 

そして、彼は過去5年間、一度だけその戦略で勝利したが、それ以降敗北を重ね続けている。
だが、未だ彼はそのトレード戦略が機能しなくなったとは考えず、今でもチャンスではポジションを張り続けている。

 

イベントドリブンとは、MAやTOB、インデックスのリバランスなどで市場に大きなゆがみができたとき(理論値から大きく乖離した時)、それが是正されていく方向にポジションを構築していく手法だ。

 

なぜここ4年彼のルールが機能しなくなったかというと、それは彼の計算するリスクリワードにおいて、高スコアのポジションに対して、大きくポジションを張った結果、軒並みそのポジションに関連するイベントが破断してきたからだ。(直近だと、十八銀行とふくおかFGの合併や、出光と昭シェルなど)

 

また、ミツミとミネベアのポジションでも、運が悪いことにポケモンGO連想があったせいで大きく乖離してしまったときに、ファンドのリスク許容を超えてしまって切らざるを得なかったということもあった。

 

だが、ちゃんとイベントが成立した場合、基本的には理論値へと収束していく。要は、彼はポジションサイズ管理が少しあまかったからこうなったわけで、ルール自体が効いていないわけではないと俺は考えている。(ちなみに先輩マネージャーなので、そんなエラそうなことは言えない)

 

その証拠に、同じく日本株のイベントドリブン戦略のみでトレードしているPMは、2016年は唯一パフォーマンスが悪かったが、それまではコンスタントに利益を積み上げてきている。

 

何が言いたいかというと、結局その手法が過去から乖離し始めたときに、そのルールが効かなくなったのか、たまたま確率的に運が悪いことが続いているのかを判断するのは、そんなに簡単なことではないということだ。

 

ルールってのは、単純ではない。
エントリーのルール、イグジットのルール、ポジションサイジング、大まかに分けると大体この3つで、そのどれもが絡み合うことでルールは出来上がる。

 

機能しなくなったということは、そのどれかが、今のマーケットには合っていないということだ。

 

そして、それは何が引き金でおこったのか。そして、何をどう見直せば調整できるのか。
それは、ルールを運用する張本人にしか分からない。

 

バックテストから乖離してきたことに対して理由が全く思いつかないのであれば、はっきり言ってルールへの理解が甘すぎるとしか言えない。

 

もちろん、常にどんぴしゃの回答は得ることはできないだろうが、仮説すら立てられなければ問題外といえる。

 

クォンツルールにしても、テクニカルにしても、ファンダメンタルズにしても、その他いろいろある戦略にしても、何をやるにせよ、運用者はそのルールを根本から理解する必要があるし、義務がある。

 

それがちゃんとできていれば、今ルールを見直す時なのか、それとも確率的なあやか、もしくはたまたま環境が悪いのか、ちゃんと判断できるはずだ。

 

なので、画一的な答えはない。

 

心配しなくても、負け始めたら、バックテストから乖離しているとかどうとかいう前に、常に自分のルールを信じられなくなるもんだ。

 

バックテストで勝ったんだから、何も考えず安心してポジション毎日とれマース的な人間は、どっかの時点で必ず退場することになる。

 

普通は、どんなときもビビりながらする。そして、ビビりながらってのは、怖くて手が動かないのではなく、常に「ゲームが変わったのではないか」と思考し続けるということ。

 

それと、自分のルールへの習熟があれば、必ず取り返しがつかなくなる前に、今ルールを見直すべきか、それとも続けるべきかの選択を、自分で判断できるようになる。(結果論としてそれが良い方向に転ぶかどうかは、また別のおはなしだが)

 

参考になれば幸いだ。

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