質問が来たので、回答していきたい。

 

引用ここから

いつも大変参考になるブログをありがとうございます。
日々、勉強させていただいております。

先日の記事「スティーブコーエン氏の新ヘッジファンド」の中に疑問を持った点があったので質問させてください。

まず、相場はゼロサムであると考えると、相場で儲けている方と同額の損失を誰かが負っている状態であると思います。

そこで、200億ドル規模の素人が参加してくる分には問題ないのですが、200億ドル規模のプロ集団が参加してくるとなると、相場で稼ぐのが一層難しくなるのではないか?と思ってしまいます。
(プロ集団の利益分の損失を誰かが負わなければならないため)

また、受け皿が増えるというのは反対のポジションを持つ場合であって、同じ方向にポジションを持つ場合は逆にポジションの取り合いになると思います。

以上の点を踏まえてなぜ月光様は巨大なファンドの登場計画をポジティブなニュースとして捉えられるのでしょうか?

お時間がある時にでも、ご回答いただけると幸いです。

引用ここまで

 

さて、中々いい質問だ。

相場が真の意味でゼロサムなのかどうかというところにも議論があるのだが、そこには今日は触れずに、「新しい巨大なファンドの登場がポジティブになる」ことのロジックを説明したいと思う。

まず、「同じ方向にポジションを持つ場合はポジションの取り合いになる」とあるが、ポジションの取り合い=直接アルファがなくなるということではない。

そもそも戦略が厳密に同じではないのであればポジションの取り合いにはならないが、大体やっていることの方向性が似ていれば、取っているリスクは同じである場合が多い。

そうなると、起こることはポジションの早押し大会になる。

だが、最初のうちは、むしろアルファの期待できる時間が減る代わりに、アルファの機会は増大することになる。

 

どういうことかというと、今まではミスプライス=アルファが是正されるのに時間がかかっていたのが、同じようなリスクを取りに行く主体が増えてくると、その是正時間がだんだんと早くなってくる。それは質問者さんがおっしゃる「同じ方向のポジションを積んでいく」ことが原因だ。

そのおかげで、最初のうちは、一つのミスプライスが是正されると別のミスプライスが生まれる、というのがうまい具合に出てきて、むしろ機会増大によける恩恵の方が大きくなる。

だが、だんだんと是正時間が早くなり過ぎた結果、結局HFTが今スピード勝負になっているように、より早い主体のみが勝てるようになる。機会増大の恩恵よりも、是正時間の縮小が勝ってしまうわけだ。基本的にスピード勝負をするとなると、システムなどの設備投資やシステム運用費がそのアルファ以上になる場合が多くなる。

 

なので、ある程度の間は、同じような投資主体の資金増大フェーズは、追い風になることが多いのだ。

 

その証拠に、ユーリカヘッジなどで、ヘッジファンドの預かり資産の増減(運用益を含めた資産増減ではなく、解約や資金流入のみを考えた時の資産増減)とヘッジファンド全体のリターンをみてみるといい。

資産が流入しているフェーズの方がリターンが出て、流出しているフェーズの方がリターンが小さくなる傾向がよく見れる。

 

現在ヘッジファンドは、去年ほどではないが、やはり解約が多く、特に株式L/Sの資金流出はまだ止まる気配はない。

こういうフェーズにおける、巨大ファンドの出現による強制的な資金流入は、当然彼らの戦略次第だが、ファンドにはポジティブに働くことが多いわけだ。

 

そういう意味で、今の流出していく現状よりは、ある程度流入フェーズに変わっていく契機になればいい、という意味でポジティブなニュースだといったわけだ。かなりわかりにくかったと思う。申し訳ない。

 

今日の記事で、少しでもクリアになってもらえれば幸いだ。

 

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