昨日の話と少し関連するが、そもそも数学能力が高いのとトレーディング能力は、本当に関係があるのだろうか。
むしろ、世の中では
「頭の良いやつは相場では失敗する」とまことしやかに囁かれているくらいだ。

 

これに関しての俺の持論としては、
「ある閾値を超えたところからの数学能力に対しては、トレーディング能力はある程度の相関性を示す」
というものだ。

 

そもそも、現在わが世の春を行っているツーシグマやルネッサンスをみれば、高レベルの数学能力を保持することはマーケットにおけるアルファ獲得に十分につながることを示している。

 

そもそも、こういう類の問題は、
「東大生は使えない」
問題と同じような構造になっていると俺は考えている。

 

良く、「東大生は頭でっかちで、プライドが高く、仕事では使えない奴が多い」といういわれのない誹謗中傷が蔓延っている。

 

これを語っている一部の経営者や一部のサラリーマンは、はっきり言うと、数学的、統計的な能力が著しく欠けていると言わざるを得ない。

 

確かに、東大生の中でも使えない奴はいる。
だが、その使えない奴の割合は、ほかの大学に比べると圧倒的に小さいのが事実だ。

 

そもそもこういう文句を言っている奴は、
「自分達のレベルの会社に受けに来るような東大の中でも低レベルに位置する学生」
が自分の思う「東大生」の母集団だと認識できていない。

 

新聞によって世論調査をしても、各社数値が異なるのは、単純にサンプリングする母集団が偏っているためだ。

 

そんなことも理解できず、「東大生は使えない」と豪語している連中がいる会社に、そもそも「そういうレベルのことを理解できるレベルの東大生」が受けに来るわけがないだろう。

 

これと同じく、「数学力が高くても、マーケットでは通用しない」というのは、その「数学力が高い」という定義の曖昧さによる。

 

まさか、金融工学を理解できたら数学力が高いなんて言っているようじゃ、そりゃお話にならないだろう。

 

そもそもブラックショールズの導出をゼロから行うのは難しいにしても、その証明を理解するのに必要な数学的道具は偏微分方程式と、ある程度の確率分布の理解があれば十分だ。
これが出来る程度で数学力が高いと言えるだろうか。

 

特にトレーディングでは、数学力の中でも、統計学・確率学に対しての造詣が求められる。

 

数学力が高いというのであれば、最低でも

・線形モデル
・一般化線形モデル
・階層ベイズモデル
・最小二乗法や最尤推定法、MCMC
・線形・非線形状態空間モデル
・カルマンフィルタやパーティクルフィルタなどフィルタリング
・共和分検定
・ブラックショールズに代表される基本的な金融工学

は理解している、もしくは理解しようと思えば理解できるレベルであってほしい。

 

さらに金融に的をしぼるならば、
・ARCHモデル
・GARCHモデル
・確率的ボラティリティ変動モデル
・フラクタル理論(マルチフラクタル理論)
・フーリエ解析・スペクトル解析など信号理論

 

そして機械学習をツールとして使ううえで、
・NN(ニューラルネット、DNN、CNN、RNNなど)
・SVM
・k-近傍法
・決定木(派生としてランダムフォレストや勾配ブースティング)
・ベイジアンネットワーク

 

あたりはどういうものか理論を理解し、ある程度自分でモデルを作って動かせるレベルまでは至ってほしい。

 

その、「自称数学ができる」系の奴で、ここまでを理解できている奴が何人いるだろうか。

 

はっきり言うが、上に挙げたレベルのものは、所謂クォンツ分析のチームにいるものであれば、機械学習の部分は別にしても、当たり前の道具として使いこなせるレベルのものだ。

 

なので、このレベルの数学もできていないようでは、「数学ができる」とは到底言えない。

 

昔IBDに俺がいた時、意気揚々と学生が「数学力が自分の長所です!」といってきたので、何を知っているのかと思えば、なんのことはない、大学3年間(面接時は大体外資は当時みな3年時)で重回帰分析と簡単な線形代数が出来るようになった程度であった。

 

そりゃ、そんなんではマーケットにおけるエッジにはなるまいて。

 

勘違いしないでほしいのは、マーケットで勝つためには、最低限上の数学を理解しなければならないという話ではない。

 

「数学を自分のエッジにしたいのであれば」上の程度は理解しておかないとお話にならない、ということだ。

 

マーケットで勝っていくために、是非自分だけのエッジを見つめなおして行ってほしい。

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