相場観、とは何なのだろうか。

 

これは個人によって定義が違うと思う。俺個人にとって相場観とは、「自分の中のどの売買ルールが機能するかを察知する感覚」だ。

 

俺は、自分に相場観はあまり備わっていないと感じているし、これからも相場観は備わらないだろうと思っている。これだけ長くやってきて、未だにそういう感覚めいたものを持ったことがない。

 

ちなみに、裁量における「これは今行くしかない!」という感覚と、その結果のリターンというのは、俺にとっての相場観ではない。これは結果的に自分の中で積み重ねたパターン認識に直感的に合致したものだと考えているからだ。

 

俺はそういった相場観がないと思うから、売買ルールを複数走らせた。最近のクォンツ運用においても同じで、多少のドローダウンは覚悟の上で、ロバストに、つまり長期間にわたり説明力をもつファクターを用いたマルチファクターモデルを基礎として組み立てていっている。

 

ドローダウンは覚悟する、ただし、それが急激にならないように、ロバストなものを選ぶ。そして、出来ればそういったストラテジー、かつ相関の低いストラテジーを複数用意しておくのが良い。裁量でもクォンツでも俺はそうしてきた。

 

ただ、いつもそれはベターであってベストではない。当然ベストな戦略というのは、「常にその相場で最も機能するルール、ストラテジーを用いる」ことだ。

 

だが、それは至難の業だ。裁量においてもそうだし、クォンツにおいても、未だにそういったレジームスイッチを成し遂げた人間はいない。俺も何度か試したが、最新の機械学習をつかってもあまり関係はない。今後大天才が現われ、システム化できる日がくるのかもしれないが、それは近い未来ではないだろう。

 

ここでいう戦略分散というのは、ポジション分散とは違う。売買ルールにおける期待値に近づけるために複数のポジションをもつのがポジション分散であったり銘柄分散の意図であり、そこにおけるランダムネスを回避する手段はない。

 

だが、明らかにストラテジーのレジームスイッチを可能にしている人間がいる。そしてそういった人間が、常識では考えられない莫大な利益を生む。

 

尊敬する投資家の一人、BNFさんが昔語っていた言葉がある。

 

「基本的には乖離率の行き過ぎを逆張りしています。でも、その乖離率が35%の時がいいときもあれば、15%で十分な時もあり、それは相場によって判断します。また、逆張りではなく、順張りに徹して、ある意味アホになっていくべき局面があり、そういう時はそういう投資手法を用います。本当はしたくないのですが。」

 

乖離率でシステムを組むのは現在の技術であれば簡単で、35%に設定したデイトレードを想定して組んだ場合、多分ある年は鬼のように勝つのだろう。

 

そして、それがある年からは15%にしないと全く機能しなくなる。

 

そしてある年では、モメンタム投資をしなければほとんど収益機会がなくなってしまう。

 

俺のような凡人であれば、この3つのシステムがある程度ロバストなら、3つ同時に走らせる。だが、それでは非凡なリターンは絶対に生まれない。

 

ある程度シャープレシオ等で金額ウェイトを学習させていくこともできるかもしれないが、それは従来発表されてきたポートフォリオ最適化と本質的にはあまり変わらず、GA等を使う手法はあれど、リターンの向上にはつながってもやはり非凡とは言えない。

 

「それは相場によって判断します」という言葉は、とてつもなく重い言葉だ。それを発する権利がある人間は、一握りの大天才だけだといっていい。

 

何時の日か自分にその相場観が備わる時が来るのだろうか。

ランキングポチは必ず頼むぞ。読み逃げは厳禁だ。

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 為替ブログへ
にほんブログ村

売買ルールを手に入れたいなら、、、
動画講座はこちら
売買ルールの実践練習に、、、
チャートブックはこちら