今回はレンジ相場で移動平均線を使った事例をご紹介します。
他の通貨でもそうなのですが、相場には、一方向に伸びやすいトレンド相場と、行ったり期待を繰り返すレンジ相場があります。
トレンド相場は得意なんだけど、レンジ相場になるととたんに負けてしまう人もいませんか?
本記事を読めばレンジ相場に遭遇したとしても移動平均線を使って未然に損失を防ぐことができるようになります。
5分足レンジ相場での移動平均線の動きを見てみる
今回解説する1時間足チャートになります。チャートは最小化しています。
4時間足、1時間足もトレンド相場だったのですが、その後もみ合い始め上にも下にも行かないレンジ相場を形成していきます。
期間にして約2ヶ月ですよ。押し目買いを狙って下から買っている場合ならまだしも、抜けを期待でトレードをしていたら大やけどをする場面ですね。
移動平均線200MAを見ると、右肩上がりだったMAも水平になってしまっています。
レンジ相場でのMAは使い物にならないとはこういうことです。
しかし5分足では、レンジ圏だからこそ使える移動平均線の動きがあります。
レンジ圏での移動平均線のポイント
レンジ相場での200MAのポイントです。
1.レンジ圏で移動平均線を使った真ん中より上からのトレードには使わない
レンジ圏では、下から買って、上から売るのが基本的な戦略です。
MA200が傾いて上昇トレンドのような相場になっている局面は、既にレンジの天井付近である可能性があります。
また、真ん中は行ったり来たりしやすい傾向があるため、できるだけ際の部分から入りましょう
2.天井付近で移動平均線を抜けてからトレードする
レンジはいつ抜けるか誰にもわかりません。
そこで参考材料の一つになるのが200MAです。
200MAを抜くことで、200MAからの押し目買いで、レンジ突破を狙っていた組が諦めてからトレードを検討することで、より安全なトレードを行うことができます。
3.他のツールと組み合わせてエントリーし、200MAは補足として使う
これは、トレンド相場と同様です。200MAだけを頼りにエントリーは行いません。
特にレンジ圏では上位足の方向性が見えないので、相場が上下に振れやすいです。根拠をできるだけ集めてからトレードを行いましょう。
補足.レンジの際から決め打ちで入る
ポイント2の移動平均線を抜けてからトレードをする場合、MAが天井から離れてしまっている場合、その差分だけ、反転した場合損失を出すことになります。
2回3回天井圏を抜けないことが確認できたら、200MAの上にいたとしてもトレードは可能です。是非、チャートをご自身で検証してみてください。
レンジ相場でのトレード事例
レンジ相場での移動平均線を使ったトレード1
それでは、ここからはトレード事例です。
2本紹介します。紹介するのはいずれも、先程のレンジ圏でのトレードです。
1時間足から見ていきます。
1時間足は直近2回高値試しをしていますが失敗している場面です。この辺りで高値が思いということは、反転?またはもみ合う?可能性が出てきます。
いつものフィボナッチエクスパンションを使用します。
ちょうどFE161.8の場面が前回の高値、更には前々回実体で止められた辺りとなります。
ここがしっかり抜けないと売りてもたくさん入ってきそうですね。
そして、こちらもいつものフィボナッチリトレースメントも引いてみます。
FR61.8は上抜けていましたが、全部押し戻されてしまいましたね。FR61.8が効いていると言えそうです。
エリオット波動も引いてみましょう。
こうですね。5波目がどうやら完了しているようです。
既に上昇は達成済からの下落のようです。大きな陰線がその証拠としても残ってます。
戻り売りを狙っていきたい場面ですね
続いて5分足です。
まずは移動平均線を見てみましょう。
移動平均線をグッと割ってきてくれていますね。ポイントの2はクリアです。
高値圏からは少し離れてしまっていますが戻りまでしっかり待てば、安値付近で売ってしまうことはなさそうです。ポイント1もクリアです。
それではここから更に分析をしてみましょう。
フィボナッチリトレースメントです。
38.2で上値が止められていますね。このまま止められるようなら売りの勢いが強そうです。
そして、フィボナッチエクスパンション。第2高値がないので参考値程度に、一つ前の高値を使って引いてみました。
買い手が入りやすい261.8まで一気に下降してから買いが入っていますね。しかし、何度も抜かれてしまっており、抜けていきそうな勢いです。
そして、エリオット波動。
下降のエリオットは今2波目をカウントできるので、次は3波目が期待できそうです。
実はここにもう一つエリオットが書けるのわかりますでしょうか?
最終的にはこうなりました。
上昇の5波目完了したことを確認してから入っていけそうですね。
レンジ相場での移動平均線を使ったトレード2
2つ目はこちらです。
1時間足です。
先程の下落後、再度高値を試しに来ました。
安値付近までは下降しませんでしたね。レンジの下限域が今ひとつわからない状態です。レンジの上限はこれまで何度も止められているゾーンです。
前回の高値付近で今回も止められてしまいました。
リアルタイムで見ていたときには、このようなトレンドラインも引いていましたので、もしかしたらトレンドラインから再度上昇する可能性もあります。
売るならできるだけ高い付近から売ったほうが良さそうです。
トレンドラインを意識しながらも売り場所を探していきます。
5分足です。
200MAから見ていきます。芸術的なMAですね。完璧に効いていることがわかります笑
さて、ここにもいつものを引いてみましょう。
フィボナッチリトレースメントは61.8で止められています。その後1段下げてきていますね
前回のトレンドライン動画でも紹介しましたが、61.8で止められたあと、1段下げて38.2で再度止められると下降していくケースが良くありますね。
フィボナッチエクスパンションです。161.8ピッタリまでは到達していませんが、ある程度上昇しており買い手の勢いは落ち着いていそうですね。
その後の下降で61.8も下抜けており、売りの勢いが強そうです。
エリオット波動はうーんどうでしょう。5波完了しているようにも見えますね。継続の可能性もありそうですが、あまり信用できる情報ではなさそうです。
でもいいんです。止めのあれがありますから。
トレンドラインですね。バッチリ止められていることがわかります。
エントリーですが、上の方から入るよりは、このオレンジの辺りが押し目ポイントで直近も何度も止められています。
ここの下抜けが実体で割ったあとが良さそうです
ちょうど、トレンドライン、FR38.2、そして、移動平均線が覆いかぶさったところで抑えられていますね。
今回は1時間のレンジ相場の中でのトレード事例をご紹介しました。是非ご参考になれば幸いです。